まったり企業の具体的探し方
まず言っておこう。
正直、企業研究なんてやってられない、と。
数多くある業界、しかも一つの業界の中にもまた夥しい数の企業がある。
これを全部網羅的に調べるのは、実質不可能だ。
僕たちの時間は有限であり、そんな根気もない。企業研究なんてセックスや趣味に比べたら楽しいの「た」の字もない。入る余地がない。
だから、最短最速で終わらせるのだ。やらなければならない事なのだから、こうするしかない。
まずは、本当に企業研究すべき「企業の絞り方」の説明をする。
以下、説明文。
四季報(大体、大学の電子ジャーナルで無料に閲覧できる。なければ素直に買おう。)で気になる業界を洗いざらいにする。この時、オススメなのは、「詳細検索」という項目がどこかしらにあるはずだから、そこから業界を絞るのである。
絞って出てきた企業をひたすらエクセルに打ち込む。なぜエクセルなのかというと、その横のセルに売上高と粗利益と粗利益率を書き込むからだ。エクセルならば、わざわざ電卓でカタカタと叩かなくとも、数値を入力するだけで勝手に機械が算出してくれる。とても便利なのだ。
まあ大学生諸君には、こんなこと余計なお世話だろう。
ともかく、企業を全て洗い出したら次に調べるのは、その企業の「財務諸表」だ。なぜ「財務諸表」なのかと言われれば、そこには「売上高」と「売上原価」が載っている。その二つの変数がわかってしまえば、その企業の「粗利益」もわかる。「粗利益」とは、単純にその企業の「売上の利益」だ。だから、その企業が本当に儲かっているのかを調べるには「粗利益」を押さえればいい。
だが、注意しないといけないが、売上高に対する粗利益が低ければ、それは本当に儲かっているとは言えない、ということだ。
例えば、売上高が1億あって売上原価が7,000万の会社Aがあるとする。粗利益は差額の3,000万である。一方、売上高3,000万あって売上原価が500万の会社Bがあるとする。粗利益は差額の2,500万だ。
一見、粗利益が3,000万で高めのA社のほうが儲かっているように感じる。だが、本当に儲かっているかどうかは、「売上高に対する粗利益」で決まる。これを「粗利益率(売上総利益率)」という。
本当にこの会社が儲かっているのかどうかは、この「粗利益率」をチェックしなければならない。でなければ、見た目の額面だけで判断し、後悔することになる。費用対効果が薄く、実際儲かってない会社で養分をちゅうちゅう吸われることになるのだ。
実際に計算してみよう。
A社の粗利益率は、30,000,000*100/100,000,000=30(%)
B社の粗利益率は、
25,000,000*100/30,000,000=83(%)
結果は一目瞭然である。
こうして、洗いざらいした企業の「粗利益率」も全て洗い出していく。すると、どの企業が懐に余裕があって、どの企業がないのかがわかるようになる。
懐に余裕がない企業は、概して、労働者からサービス残業や過度なノルマ、仕事量を課している。というか、業務・管理形態が杜撰なため、仕事がスムーズに回っていない。結果、労働者が泣きを見るのである。そういった企業は望みが薄い。きっと、中で働いてる人は怖いのではないだろうか。粗利益率を見るだけでゾッとしてくるのだ。現場なら尚更だろう。
僕たちはまったり働くことが目的だ。だから、まったり働かせてくれる、金銭的に余裕のある会社に勤めるのが合理的な選択であると言える。
だから、財務諸表で粗利益率を求めるのは大事なプロセスなのだ。数多くある企業の中で、「ハズレ」を外すことができるからだ。正直、「ハズレ」の企業研究なんて時間の無駄だ。人生の無駄である。同じように思うなら、まずはあたりをつける事だ。
ここまで、企業研究すべき「会社の絞り方」の説明をした。
次にやるべき事は、内部調査である。例えば君が「残業代が満額しっかり出ない会社なんてありえない!」と言うとする。
ここで取るべき行動は、前に話して絞った会社を転職サイトで調べる事だ。調べて内部を調査する。
具体的には、「vorkers」「カイシャの評判」「転職会議」などと言った、転職社向けの口コミサイトを参考にするとよい。
退職者や転職検討者の生の声が聴こえる。そこから、その会社の実態を把握するのだ。
こうして、自分の希望と会社を擦り合わせていくことで、入社後のミスマッチを減らしていければと思う。
準備は整った。
後は、説明会やインターンなどに参加し、人事に学生時代の社畜アピールをしていけば、通る。まあまず通る。
そして、入社してしまえば、後はこちらのものだ。まったり働いて、ベーシックインカムを摂取しよう。